ペダルズアップにTraining Peaks(以降TPとする)のWKO4というアスリートのパフォーマンス分析ツールを導入しましたが、TPではこれを使ってどの様にコーチングすれば良いのか豊富な情報を提供してくれています。
 
今回は”An Introduction to the new iLevels in WKO4″ と題された投稿記事(原文は下記LINK先ご参照ください)を読み、自分なりにペダルズアップでのトレーニングにどう取り入れていけばいいのか考察を加えながら記事を作ってみましたのでご参照いただければ幸いです。
 
WKO4には各個人のFTPに対して一律の比率でトレーニングZONEを決めるこれまでの方法に加え、iLevelsというトレーニングZONEを選ぶことができる。
Dr.アンドリュー・コーガン他は各個人にもっと最適化されたトレーニングZONEを設定することが出来ることを目論んでiLevelsの提唱を始めました。
 

これまでのシステムの問題


当初ペダルズアップでもFTPのみでトレーニングZONEを設定するこれまでの方法を導入してきました。しかし、特に高負荷トレーニング強度が人によって非常に楽に感じると言われることがありました。そこで会員の皆さんにできる限り30秒テスト、3分テストを受けていただくことにしたところFTPに対する比率が非常に高いケースが多々ありました。FTPは心肺能力が重要なのに対してVO2MAX、無酸素運動などの短時間のパフォーマンスは筋持久力、神経系パワーなどに依存して決まることが多いことが理由として考えられます。極端な例を申しますと当店会員の競輪選手の30秒パワーはFTPの450%もあります。これまでのトレーニングZONEでは30秒持続するのに適切なトレーニング強度はどのアスリートでもFTPに対して一律140%程度とされていましたので乖離の大きさは莫大と言えます。
以下のグラフはFTPがほぼ同じアスリートの例です。一人はTT’er脚質で最大パワーは並ですがVO2MAX付近のパワーを長く続けられます。もう一人のアスリートはスプリンター脚質で最大パワーが大きいですが時間が進むに従って落ちるパワーが大きいです。これまでのPOWER ZONEをこの二人に当てはめると点線の様になりますが、違和感を感じずにはいられません。
 

iLevelsについて


iLevelsは各アスリートのフィジカルとフィットネスレベルに応じて最適なトレーニングレベルを弾き出す仕組みです。iLevelsのiはindivisual(個人個人)からきています。
WKO4にはTrainingPeaks(以降TPとする)に同期されたデバイスから収集されたトレーニングやレースなどのデータより自動でmFTPほか所定の運動強度に応じた持続可能な時間を弾き出す機能があります。これはTPのプレミアムアカウントでも表示されないWKO4のみの機能です。
iLevelsはそれらのモデル化された持続可能な運動強度を元に設定されるので、個別アスリートごとに最適なトレーニングレベルと言えます。
 
ペダルズアップのメイントレーニングシステムであるサファーフェストでは10段階で示されるターゲットの強度が指示されますが、iLevelsを参考に強度8.0以降を最適化することにより最適なトレーニング強度を容易に設定できます。もっとも現在は当店でTPを取り入れたトレーニングをされている方はまだないので定期的に実施する30秒テスト、3分テスト、FTPテストデータにより設定しております。
 

Powerと持続時間の関係


繰り返しになりますがこれまでのトレーニングZONEのパワーはFTPに対する比率が一律でトレーニング持続時間は固定でした。iLevelsではZONEごとに推奨されるパワーとその持続時間ターゲットは個人のフィジカルによって可変となります。
 

Powerとフィットネスの関係


上記の様にiLevelは自動的にモデル化されて設定されるため日々のトレーニング、レースなどのデータより変化していきます。
以下に二人のアスリートの例を示します。
FTP以下のZONEについてはこれまでと同じですが、FTP以上のZONEはこれまでと異なるのがわかると思います。二人のアスリートは各ZONEのパワーだけでなく持続時間も異なります。
 

新しく定義された用語についての解説


  • Pmax (Power Max): 瞬間的に出せる最高のパワー。1ペダルストローク以上の平均値。単位は(W)、(W/Kg)
  • FRC (Functional Reserved Capacity) : 機能的保持容量。FTP以上の強度で運動している際、脚の疲労が起こるまでの仕事量。単位はキロジュール(KJ)、キログラム当たりのキロジュール(KJ/kg)を使う。1000W1秒間の仕事量が1KJ。例えばFRCが15KJの場合、1000Wを15秒継続、500Wなら30秒継続することが出来る。 
  • mFTP(Modeled Functional Threshold Power): 走行履歴データから取得したライダーが疲労せずに走り続けられた最大パワー。単位は(W)
ペダルズアップではTPのWKO4が導入されたPCを設置してあります。会員の方は自分のTPアカウント(無償のBasicでもOK)を持っていれば月1,000円でWKO4のデータを見ることができます。また今後月1回実施予定のTPの活用方法のセミナーに参加していただくことができます(詳細日程について今後発表します)。
個々に最適化されたトレーニングZONE “iLevels”とは
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