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Wattbikeに付いてるコンピュータとスマホアプリは下図の様な”Polar View”というグラフ表示ができる。

Polar Viewは現在自分が廻しているペダルの角度に応じたForce(ペダル踏力)をN(kg・m/s2)という単位で表示している。

左右それぞれ上死点から下死点まで、つまりダウンストロークと呼ばれるクランクが12時から6時まで(厳密にはトップストロークとボトムストロークが半分づつ含まれますがここではダウンストロークと呼ばせていただきます)の180°のみが表示されます。したがってアップストロークと呼ばれている下死点から上死点については表示されません。

これでいいのか?という疑問があるかと思いますがなくてもいい理由はあとで説明させていただきます。

。。。とここまでしょっぱなから???な人は多いのではないかと思います。

正直私も良く理解できませんでした。Wattbikeのホームページに行っても詳しい説明はなく、もっと詳しく知りたければイギリスで実施するワークショップに参加出来るよ!なんて書かれていますがそうそう簡単には行けません。

ペダルズアップの会員さんからも良く質問をされることがあるのですがちゃんと答えられず恥ずかしいので、じっくり検証してみることにしました。

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  • 円の大きさ = フォース(Force) 

フォースとはペダルへかかる加速力のことで単位はN(ニュートン)で示される。Polar Viewを読み取る際に示されているのはパワーでなくフォースである、という事を理解する事はとても重要です

おなじみの単位ワット(Watt)で示されるパワーは1秒当たりの仕事量です。それに対してフォースはその瞬間の加速力です。フォースが大きくかかった時後1~3ストローク(ペダル1回転を1ストロークと呼ぶ)遅れてワットの値が大きくなる。

例えばスタートダッシュしたときは大きなフォース=加速力が掛かるので大きなパワーが出るが、あるスピード到達後に安定した速度でキープし始めると加速度はほぼゼロになるのでフォースは小さくなりパワーは低くなりその後一定に落ち着いてくる。

または皆さんも良く経験される通り、ケーデンスを上げたばかりの時はパワーが大きく出るが、そのままのケーデンスをキープするとパワーが下がってその後一定に落ち着いてくる。

デフォルト設定ではPolar Viewの円の縮尺は自動で更新されるため急峻なフォースの上げ下げがあると円が大小するが、フォースが安定してくると円が出来るだけ大きく表示できるように縮尺が変更される。

  • 円の角度 = ペダルが描く円の角度 

Polar Viewでは1つの円の左半分が左脚のペダルのダウンストロークのフォースを、円右半分が右脚のペダルのダウンストロークのフォースを示している。

Polar Viewのユニークな所は右半分のグラフは実際のペダルストロークの反対になっている事です。この様に表示することでダウンストロークを右、左と切り替えるタイミングでのスムーズさが分かり易くなる。最初はとっつきにくいと感じるかもしれないがグラフの形状が真円、楕円、ソーセージ型、ピーナッツ型、ひょうたん型などその人個人個人のペダリングの癖が一目瞭然で分かり、対策について検討がしやすいというメリットがある

Polar Viewでは下死点から上死点の間、いわゆるアップストロークの情報は表示されない。しかしペダルは右と左が固定されているのだからアップストロークにかかってるフォースは当然ダウンストロークにも影響がでるため、その形状を読むことでダウンストローク中に何が起きているのかもある程度推測することが出来る。理想的にはアップストローク中にはフォースは掛かっていないべきである。

ワットバイクに付いているパフォーマンスコンピュータはフォースの軌跡のみが確認できるが、スマートフォンのアプリWattHub上ではピークフォースが線で示される。この角度はできるだけ左は9時―7時、右は3時―1時の早いタイミングでピークレベルが長く続くのが望ましい。以下がその好例だ。

  • 円の形状について

ペダリングスキルが高くない人はPolar Viewの形状がひょうたん型になることが多い。これでは円運動の中でForceが極端に落ちる所が発生している状況になっており、Peakに近いフォースを発生している時間が短くなってしまっている。

 

11時-9時の間でこのデッドスポットが発生する傾向があり、一生懸命踏んでいるのになかなか推進力につながっていない状況に陥っている。以下はピークフォース付近は長く持続で来ているのですが11時―10時でデッドスポットが発生している例。これをなるべく発生させないためにはボトムストローク(7時-4時)中に靴底の泥を擦り落とすようなイメージでペダルを廻す必要がある。トップストローク(2時―11時)で足を擦りだすとも言えるが、トップとボトムはつながっているのだし両方を意識するのは難しいのでまずはボトムストロークのみ意識すればよい。Polar Viewでは表示されないアップストロークからトップストロークの間はなるべくペダルに力が乗らないようにしてダウンストローク、ボトムストロークで発生している力を阻害しないようにするのが重要。

また細長いひょうたん型のForceプロフィールのピーク角度はストローク中一番おいしい3時-7時から外れていることが多くなる。つまりあまり推進力につながらないところで大きな力を使っていることになる。立漕ぎの時は仕方ないが、シッティングの時にこの形状になっている場合はボトムストローク中のペダリングを改善すべきだろう。もしくはアップストロークからトップストロークにかけて無駄な力が乗ってしまいペダリング効率を阻害していることを疑ってみるべきである。

 

皆様のWattbikeを利用したトレーニングに役立つことを期待しています。ペダルズアップではWattbike用の専用PCソフト”Expert”にて会員の方のペダリングの解析、改善方法についてのアドバイスなどを行っています。今後リリース予定の有料パーソナルトレーニングプランにも組み入れていく予定ですのでご期待ください。

Wattbikeのパワー表示グラフ”Polar View”の見方

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